AR/Arweave の特徴について徹底解説!Arweaveは、分散型ストレージネットワークで、最低200年という超長期でデータ保存を保存します。
前回紹介したFILとの違いやARならではの良さを深堀りしていきます。
AR/Arweaveとは
Arweaveは、データを無期限に保存するためのプラットフォームを提供することを目的とした分散型のストレージネットワークです。
本ネットワークは「決して忘れることのない共同所有のハードドライブ」と自己表現しており、主にpermawebをホストしています。
これは、コミュニティ主導のアプリケーションやプラットフォームを多数備えた永久的な分散型ウェブです。
Arweaveネットワークは、ネイティブの仮想通貨ARを使って「マイナー」に料金を支払うことで、ネットワークの情報を無期限に保存しています。
このプロジェクトは、まず2017年8月に「Archain」として発表され、その後2018年2月に「Arweave」にリブランディングし、2018年6月に正式にローンチしました。
Arweaveは分散型のストレージサービスであり、他のストレージプラットフォームとの大きな違いは、データを永久的に保存し、改ざんが不可能になっている点です。これにより、論文や研究結果などを永久的かつ改ざん不可能な形で保存できるようになります。Arweaveはこのような特性によって、ARの要素を取り入れた革新的なサービスとなっています。
〇Arweaveの創設者は?
Arweaveは、ケント大学で博士号を取得したSam Williams氏とWilliam Jones氏によって設立されました。Williams氏は、研究の一環として「HydrOS」というオペレーティングシステムを開発し、分散型システムの経験を有してプロジェクトに参加しました。
一方、Jones氏はグラフ理論とニューラルネットワーキングを中心に研究していました。Williams氏が会社に専念するために大学院を中退したのに対し、Jones氏は2018年半ばに早々とプロジェクトを離れ、博士号を取得しました。
Williams氏によると、彼はスコットランドの山を歩いているときにアイデアを思いつき、後にJones氏にコンセプトを伝え、技術的な詳細を開発したとのことです。Arweaveを立ち上げた後、Williams氏はその後、原材料業界向けにブロックチェーンベースのサプライチェーン・トラッキングを提供しているMinespider社の顧問に就任し、Techstars社のアクセラレータープログラムのメンターを務めています。(自分も山歩いてきます)
Arweaveは中央集権的なリーダーシップのもとに設立されましたが、ネットワークとそのエコシステムの開発と拡大を進めるために、2020年1月にコアコミュニティのメンバーで構成された非中央集権的な自治組織が立ち上げられました。
〇Arweaveの特徴は?
Arweaveのイエローペーパーによると、Arweaveは、「個人間や時間を超えて新しい世代に情報を保存・共有する集団的な能力を確保すること」を目的としています。この目標を達成するために、同社の主力製品であるpermawebは、Arweaveの「blockweave」上に構築されています。Blockweaveは、各ブロックが直前のブロックと、ランダムなそれより前のブロックの両方にリンクされているブロックチェーン技術のバリエーションです。Arweaveによると、新しいブロックを追加して報酬を受け取るためには、過去のブロックにランダムにアクセスできる必要があるため、これがマイナーがより多くのデータを保存する動機となっているということです。
→マイナーとArweaveのアクセスの仕組みがうまく嚙み合ってますね。
Arweaveは、そのネットワークを中心とする持続可能なエコシステムの構築に注力しています。
2020年6月にArweaveは、開発者が自分のアプリケーションからネットワーク取引料が発生したときに配当を受け取ることができる「利益分配トークン」を発表しました。また、permawebベースアプリの構築を支援するインキュベーターもホストしています。このプロジェクトは、「ブースト(Boost)」プログラムを通じてスタートアップ企業と連携しており、無料ストレージや、Arweaveチーム及び業界の投資家にアクセスできるようにしています。
2020年3月、Arweaveは、Andreessen Horowitz氏、Union Square Ventures、Coinbase Venturesから830万ドルの資金調達を行ったことを発表しました。これは、先の2019年11月に行われた投資に続くもので、当時もAndreessen Horowitz氏とUnion Square Ventures、Multicoin Capitalから投資を受けています。
〇Arweave (AR)コインの供給量は?
イエローペーパーによると、Arweaveの最大トークン供給量は6600万ARです。2018年6月にblockweaveのジェネシスブロックが作られた際に5500万ARがミントされ、さらに1100万がブロック報酬として徐々に導入される予定です。
Arweaveは、2017年8月にトークンのプレセールイベントを開催し、当初生成したトークン供給量の10.8%が販売されました。2018年5月と2018年6月に2回のパブリックセールが完了し、それぞれ供給量の7.1%と1.1%が販売されました。同社は、さらに19.5%をプライベートセール用に、2.9%をプロジェクトアドバイザー用に、13%をチーム用に(5年間のロックアップを条件に、年間20%をリリース)、19.1%をエコシステム開発用に、26.5%を将来のプロジェクト使用に割り当てました(5年間のロックアップを条件に、年間20%をリリース)。
〇Arweaveネットワークは安全?
Arweaveネットワークは、「プルーフオブアクセス」コンセンサスアルゴリズムと呼ばれるプルーフオブワークの修正版を使用する「blockweave」と呼ばれるブロックチェーン技術の修正版で構築されています。
PoAでは、新しいブロックは直前のブロックだけでなく、ランダムなそれより前のブロックにもリンクされ、両方のブロックがハッシュ化されて新しいブロックが生成されます。マイナーはブロックチェーン全体を保存する必要はありませんが、新しいブロックをマイニングするために必要な古いブロックにアクセスできることを証明するために、より多くの情報を保存するインセンティブが働きます。
Arweaveが使用しているマイニングプロトコル「RandomX」は、2019年8月にTrail of Bits、Kudelski Security、X41 D-Sec、QuarksLabの4つのサイバーセキュリティ企業によって監査されています。このプロジェクトでは、2021年初頭から「SPoRA」と呼ばれる新しいマイニングアルゴリズムを利用する予定で、2020年12月にNCCグループの監査を受けたとしています。
ARの仕組みやメンバー、関連企業について
永続的。一見素晴らしい要素ですが、どのような仕組みや技術があるのでしょうか。
その前に、ARではFIL同様、実際に使用する敷居を下げる努力をされています。
この点もチェックしたい点です。このエコシステムに貢献する機会を積極的に提供していますね。
仕組みにせまってみましょう。
ARは永続的なだけではなく、データベース、クエリ、ドメイン、サービス等をすべて分散することで、迅速かつ簡単に構築できるようにしています。
ARはFILの課題点でも取り上げましたが、ユーザーの増加がカギなようです。
空き容量がある方と永続的にホストしたりする必要がある個人・組織のマッチングということです。(この仕組みは確かにUber Eatsに似ていますね)
ここで、ARのプロトコル上にあるpermawebというワードが気になりますね。
深堀してみましょう。
上記のような説明を見つけました。
これまでのウェブのビジョンは人類が私たちの知っているすべてのアクセス可能なものにすることで、おおむね成功しているでしょう。
しかし、ひとつ大きな欠点があります。メモリがないことです。
例えば、ドキュメントがネットワーク内の一つのサーバーから削除されると
ベースから消えてしまいます。また、作成者や保守担当者が削除、変更すると使用できなくなります。
そこで、パーマウェブの登場です。パーマウェブは従来のメモリ問題を解決し、世界中の膨大な数で永続的に複製される回復力のある知識ベースを共有できるようにする進化版Webです。
・分散型の特徴を活かし、独立して存在し、純粋に独自のコードで管理され、人や上位の権限には応答しない。
・一度起動すると誰も変更できず、誰もが無許可で使用できる。
Open Web Foundryは、新しい創業者と経験豊富な創業者の両方をサポートするよう調整されています。きっかけづくりやビジョンに沿ったサポートをされていますね。
次に、AR通貨についてです。データの保存のためにARでの支払いを行うことができます。そこで、このAR通貨の安定性について、アップロードのコストと見積もりの考え方を知っておくのは良いかもしれません。
序盤にも述べましたが、永久的にデータを保存でき、論文等の重要情報を保存する上での説明がいくつかありました。
ブロックチェーン技術がこのセキュリティとネットワーク連携の両立に柔軟性をもたせていることがみえます。
個人的に時価総額が高いプロジェクトは、ブロックチェーン技術がビジョンを実現するうえで必要な理由が明確なものが多いと感じました。
ここでは、契約ベースでのストレージがうまく拡張できない点を、基金を1つにして、新しいデータの追加に伴って、マークルツリーを更新する形で対応しています。
かなり重要な項目である、他サービスとの違いを数字をもとに、Blockchain Bizさんが解説してくれています。引用させていただきます。
https://gaiax-blockchain.com/arweave
つまり、価格は、ややFILに軍配があがるものの、保存期間の保証やスピード感はARに軍配が上がりそうです。
〇創設者 サム・ウィリアムズ
創設者であるサム・ウィリアムズさんは、分散型システムの設計と実践の経験に長けています。そして、博士号を取得されており、教育要素やコンピューターサイエンスに対する知識がこのプロジェクトのきっかけかもしれません。
〇関連企業、ニュースについて
やはり一番はmeta社との連携ではないでしょうか。特にInstagramでのサービス起用に期待できます。
次に、solanaでの活用にも注目したいです。価格やトレンドを見る指標として重要かもしれません。
ロードマップの投稿も過去在りました。
まとめ
ここまでnomadが気になるところをまとめてみました。最後に箇条書きで要点を押さえておきます。
〇arweaveは 分散型ストレージサービスで、 他ストレージ系と大きく違う点は永久的にデータを保存でき尚且つ、データの改ざんは不可能になっているということ→論文・研究結果など 永久的に改ざん不可能な形で保存できることが可能になった
〇既に使われている事例がいくつかあることや、meta社との提携、ストレージ系の中でも唯一の半永久的要素などを判断材料にできる。
〇ストレージの中でも重要書類等における半永久的保存のマスを取りにいくのかどうか(気になります)
〇メカニズム等を代表が話したり、記事やNEWS関連を分散して適度報告を続けている点に誠実さを感じられる
以上となります。ストレージ系は汎用性が高いため、競争の先や将来的にどうなっているかが気になる領域ですね。
ご参考になりますと幸いです。
参考文献
https://coinmarketcap.com/ja/currencies/arweave/
https://permaweb.news/ja/nfts-on-arweave-and-solana-japanese
http s://cryptoslate.com/arweave-teams-up-with-meta-for-nft-storage-ar-token-spikes-61/